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快適なステイかどうかは入室後の10分間で決まる。
「おふたりならツインというのは日本のお客様だけの"常識"です」
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※インターネットがつながるかも確認を。技師を常駐させるホテルもある。
※五ツ星ホテルのスイートは、ほぼ100%キングサイズのダブルベッド。
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◆ヨーロッパ系ホテルでは部屋にこだわる客を歓迎?
ステイが快連なものになるかどうかを左右するのが、チェックインの後、部屋に入ってからの10分間。長旅の疲れから早く休みたいあまり、係の説明も上の空になりがちだが、実はこの時こそ、五感をフル活用させる必要がある。
事前のリクエスト、例えば日本語の新聞は置いてあるか。枕は合っか。さらに、水や湯の出は問題ないか。電球が切れていないか。冷蔵庫の飲み物やタオル、アメニティは足りているか。こうしたチェックはすべて入室した段階で済ませ、気になる部分は「Please mend it while staying.(いるうちに直しておいて)」と頼むのがスマート。
部屋の交換を申し出るのもこのタイミングが良い。「チェックインの直後でしたら、こちらもすぐに対応できます。お帰りの際にクレームをいただくよりずっとありがたい」(ホテル・ド・クリヨン/パリ)。実際、あるホテルでは、代わりの部屋を選ぶために2時間も見て回った客がいたという。
これは極端な例だが、意外にも、ヨーロッパ系のホテルでは部屋にこだわる客こそ通、という考え方が根強い。「ホテルライフを愉しむためには、ご自分が気持ちのいい部屋を選ぶことが大切」(クリヨン)という理由からだ。 アメリカ系ホテルに慣れた日本人には、部屋に無頓着な人も少なくない。しかし、「全162室すべてが少しずつ違う。使っているファブリックだけでも500種類以上」(ル・ブリストル/パリ)というヨーロッパ系ホテルだからこそ、「部屋のタイプや眺望だけでなく、お好きなインテリアの色、調度品のスタイルなど、できるだけ具体的にご指示いただけると助かります。何号室を、という指定も歓迎です」 (ル・ブリストル)。最近は「全室の写真がホームページで見られる」(ホテル・リッツ/
パリ)ホテルも増えており、予約の前にインターネットで好みの部屋探しを愉しむのも一興だろう。
◆エレガントな客室なのに私物があちこち、は見苦しい
客室の予約に際し、日本人だから気をつけたいことがもうひとつ。「ツインルームをご希望の場合は極力、ご予約時にお申し付けください」 (クリヨン)。欧米ではダブルルームが主流。ツイン仕様ならスイートではベッドの移動が必要になるし、ツインの客室数自体が限られるため、到着後「ツインに変えて」と言っても、即座に対応できないケースもままあるからだ。
数日のステイだと、部屋の使い方にもおとなならではの気配りを。「メイドがおりますので、あまりきれいに片付けられても困ってしまいますが(笑)、私物があちこちに放り出してあるのはちょっと……」(ル・ブリストル)。「見られたくない物は透明でない袋に詰めて、ごみ箱に入れておかれるお客様、すぐに旅慣れた方だと分かります」(ザ・コノート/ロンドン)。
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